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森と向かい合う |
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都会の喧騒を離れ、自然の中は静けさに包まれている。そんなイメージを私も持っていました。 しかし鎌倉に居を移し、緑が近い生活をしてみると、にぎやかな音や気配に満ち溢れていることに驚きました。 季節ごとに早朝から響く鳥の鳴き声。風がふけば木の葉が擦れ合う音。夏にはカエル、秋には虫たちの奏でる合唱。そして、夜になり人間たちが寝静まると、夜行性の生き物が動き出す気配。それらをビシバシと感じられそうなのが、この物件だと思うのです。 場所は鎌倉市梶原。銭洗弁天にも近いこのあたりは、鬱蒼とした緑の斜面に階段や細い山道が通っており、家々も緑の中に埋もれるように建っています。きれいな小川や湧水もあり、晴れた日でもひんやりした湿度を感じるエリアでもあります。 さて、敷地まで石段を50段程度登って行くと(上の道からだと降りる事になります)、木々の中に同化するように木目調の外壁の家屋が建っています。 南西向きの下り斜面に張り出すように建っており、一部コンクリートの構造物(内部は倉庫として利用していたそうです)と鉄骨で1階床スラブが支えられているようです。床スラブと地面の隙間に貯水タンクも見えます。 建物にはそれなりの痛みがあるので、足元に気をつけながら2階へ。斜面に向かって開けた側のベランダからの景色は見晴らすというより、緑の中に埋もれる感覚でした。2階の他2室は建付けが悪く雨戸が半分空かなかったのですが、開けば明るさは確保できそうです。 印象的だったのは、1階の南向きの洋室。部屋のコーナーがガラス戸になっており、窓を開けると森の中に張り出したテラスのような雰囲気になります。人工物でないものに向き合いつつ、何かを思索したり創造するような作業場に向いている気がしました。 ここからは妄想の世界ですが、1階の2室をひとつにつなげ、さらには天井を抜いて吹き抜けとしたらどうなるだろう?2階の窓からも光が落ちてくれば、森の中に浮かぶハコのような、不思議な空間になる気がします。 冬の寒さ対策には薪ストーブを導入すれば一気に快適になりそうですが、建物の雰囲気的には灯油ストーブの方が似合うでしょうか。しっかり建物に手を入れて定住しても良いですが、必要な部分だけ手を入れてセカンドハウスとして籠りたい時に訪れるにも良いかなと思います。 ダイニングの床はところどころ傷んでいるため、下地を含めて全面的に補修が必要な状態かと思います。キッチンも年代ものですが、給湯器やガスコンロまわりは更新されているようです。 風呂は昔ながらの膝を抱えて入る浴槽にバランス釜、トイレは和式から洋式に改修済。年代物ではありますが、生活できるように更新されたようです。 注意点としては、建物全体に傾きが生じていること。また、内外装とも全体的に痛みがあり、居住するには調査及び改修が必要になります。建物の使い方によって、どこまで手を入れるかは変わってくると思うので、是非現地でお確かめください。 合理的に考えれば、建物を撤去して新築した方が面倒事は避けられると思います。それでも、森と向かい合うのにうってつけの、自然の中にぽっかり浮いたハコのような空間をうまく活用できないか、挑戦してみたくなる物件でした。 |
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2階和室(1)|斜面に開けた側の和室。窓からベランダに出られます。 |
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2階和室(1)|斜面に開けた側の和室。襖の模様がコラージュのよう。 |
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眺望|2階バルコニーからの眺望。緑の中に埋もれる感覚。 |
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1階洋室|森の中に張り出しています。 |
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価格 | 880万円 | 建物面積 | 79.49㎡ |
管理費 | なし | 修繕積立金 | なし |
所在地 | 鎌倉市梶原五丁目 | ||
交通 | JR横須賀線「鎌倉」駅 バス15分 「桔梗山」バス停 徒歩6分 JR横須賀線「北鎌倉」駅 徒歩22分 |
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建物構造 | 木造 2階建て | 所在階 | |
築年 | 1976年 | 土地権利 | 所有権 |
敷地面積 | 122.80㎡ | 都市計画 | 調整区域 |
用途地域 | 建蔽率/容積率 | ||
その他費用 | 取引態様 | 媒介 | |
設備 | 公営水道/個別浄化槽/プロパンガス | ||
備考 | 地目:宅地/現況:空室/引渡時期:相談/接道:43条2号2項道路/駐車場:なし/駐輪場・バイク置場:なし/建物は契約不適合責任免責/この物件は市街化調整区域に存するため、原則として再建築は不可となりますが、【鎌倉市開発審査課にて法34条第14号提案基準18号(既存宅地に係る特例措置)】に適合するため、再建築可との見解があります。 | ||
情報修正日時 | 2023年10月23日 | 情報更新予定日 | 2023年12月13日 |
